ちょっと変わったアルバイトにまつわる話

もう今は存在しないかもしれないかもしれない・・・ (男性 56歳)

もう今は存在しないかもしれないかもしれない、選挙結果予想用の調査業務です。

大学時代に学生課で、偶然オイシそうなアルバイト情報発見しました。
某テレビ局の、選挙結果予想のための戸別調査の仕事でした。
この仕事の大変さが分かっている今なら、絶対に応募しませんでした。

20軒ほどに調査用紙を配り、記入してもらったら、これを回収するだけ(と、甘く見た若気の至り)で、それなりのバイト料がもらえます。クルマがないと辛い地域でしたが、当時の私は第一志望に現役一発合格のご褒美で、ポンコツとはいえマイカー持ちの優雅な身分でしたから、足の問題もありませんでした。

しかし、始めてすぐに挫折しそうになりました。
とにかく目当てのお宅が見つからないのです。
今ならカーナビで住所を入力すれば、すぐ近くまでは連れて行ってくれますが、そんな文明の利器は当時はありません。調査対象者も世帯主とは限りませんし、表札に必ず住所が書いてあるわけでもないので、とにかく調査対象者の家探しが想像以上の苦労です。

こちとらヒマな学生、当然平日の昼間でも平気で回りますが、普通の仕事している方なら、絶対に不在の時間帯です。
在宅しているケースはほとんどありません。どなたかが留守番にいれば依頼できますが、ポスト投げ込み厳禁、必ず手渡しなので、結局2度3度と訪問することになりました。

回収はかなりラクで、取りに伺う日時を約束しておきました。
結局、かなりの労働時間、決しておいしいバイトではなかったと、自分の考えの甘さを大反省でした。

しかし、お金以外で貴重だったと、今になって感じることがあります。当時は、締め切りまでに回収するのに精一杯で気づかず、皆さんに感謝の気持ちが持てず、妙な言い方ですが、もったいないことをしたと思っています。それは、調査に協力いただいたみなさんの優しさや誠実さです。
汚い服装で言葉使いもグダグダの学生アルバイトに対して、ボールペン1本程度の謝礼で、面倒なことを引き受けてくれたのです。
某テレビ局の調査ということで、怪しくない、という点を差し引いても、みなさん協力的でした。

調査票回収の約束の日時には、ご本人が在宅するか、ご家族が預かっていてくれるか、とにかく約束をきちんと守っていただけました。
マニュアルにあった「ご協力ありがとうございました」は口にしたはずですが、今なら100倍くらいは感謝の気持ちをこめて言えたはずです。

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